日本銀行 当面の金融政策運営について(現状維持、12時31分公表)
2012-01-24
2012年1月24日
日本銀行
当面の金融政策運営について
1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致(注1))。無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。
2.わが国の経済は、海外経済の減速や円高の影響などから、横ばい圏内の動きとなっている。すなわち、国内需要をみると、設備投資は緩やかな増加基調にあるほか、個人消費についても底堅く推移している。一方、輸出や生産は、海外経済の減速や円高に加えて、タイの洪水の影響も残るもとで、横ばい圏内の動きとなっている。この間、国際金融資本市場の緊張度は引き続き高いものの、わが国の金融環境は、緩和の動きが続いている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。
3.先行きのわが国経済は、当面、横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国・資源国に牽引される形で海外経済の成長率が再び高まることや、震災復興関連の需要が徐々に顕在化していくことなどから、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。消費者物価の前年比は、当面、ゼロ%近傍で推移するとみられる。
4.10 月の「展望レポート」で示した見通しと比べると、2011 年度の成長率は、海外経済の減速に加え、過去の実績値の改定の影響もあって、下振れるとみられる。もっとも、わが国経済は、2012 年度前半には、緩やかな回復経路に復していくとみられ、2012 年度および2013 年度の成長率については概ね見通しに沿って推移すると予想される。物価については、国内企業物価・消費者物価(除く生鮮食品)とも、概ね見通しに沿って推移すると予想される。
5.景気のリスク要因をみると、欧州ソブリン問題は、欧州経済のみならず国際金融資本市場への影響などを通じて、世界経済の下振れをもたらす可能性がある。米国経済については、このところ一部に底堅い動きもみられているが、バランスシートの調整圧力は引き続き経済の重石となっている。新興国・資源国では、物価安定と成長を両立することができるかどうか、なお不透明感が高い。海外金融経済情勢を巡る以上の不確実性が、わが国経済に与える影響について、引き続き注視していく必要がある。
物価面では、国際商品市況の先行きについては、地政学リスクの影響を含めて、不確実性が大きい。また、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。
(注1)賛成:白川委員、山口委員、西村委員、中村委員、亀崎委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員。
反対:なし。
6.日本銀行は、「中長期的な物価安定の理解」(注2)に基づき、物価の安定が展望できる情勢になったと判断するまで、実質ゼロ金利政策を継続していく方針である。また、日本銀行は、資産買入等の基金の規模を累次にわたって大幅に増額することにより金融緩和を強化してきており、そのもとで、金融資産の買入れ等を着実に進めている。日本銀行としては、こうした包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、さらには、金融市場の安定確保や成長基盤強化の支援を通じて、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するよう、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく方針である。
以 上
(注2) 「消費者物価指数の前年比で2%以下のプラスの領域にあり、中心は1%程度である。」
(参考1)▽2011~2013 年度の政策委員の大勢見通し
(参考2)リスク・バランス・チャート
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2012/k120124a.pdf
(参考)
・開催時間――1 月23 日(月) 14:00~16:14
1 月24 日(火) 9:00~12:26
・出席委員――議長 白川 方明 (総裁)
山口 秀 (副総裁)
西村 淸彦 (副総裁)
中村 清次 (審議委員)
亀崎 英敏 ( 〃 )
宮尾 龍蔵 ( 〃 )
森本 宜久 ( 〃 )
白井 さゆり( 〃 )
石田 浩二 ( 〃 )
上記のほか、
1 月23 日
佐藤 慎一 財務省大臣官房総括審議官(14:00~16:14)
松山 健士 内閣府審議官(14:00~16:14)
1 月24 日
藤田 幸久 財務副大臣(9:00~12:10、12:15~12:26)
大串 博志 内閣府大臣政務官(9:00~12:10、12:15~12:26)
が出席。
・金融経済月報の公表日時――1 月25 日(水)14:00
・議事要旨の公表日時――2 月17 日(金)8:50
以 上